René Engel ルネ・アンジェル

 

今は亡き至高の生産者

 

ドメーヌルネアンジェルは、ディジョン大学ワイン醸造学教授であり、利酒騎士団の大黒柱でもあり 文学者・作家であったルネアンジェルにより設立された。 その後彼の息子ピエールが後を継ぎ、1981年にはルネ氏の孫にあたる フィリップアンジェルがドメーヌを引き継ぐ。

 

ボーヌ醸造学校出身のフィリップは、古典回帰をして、テロワールの個性を引き出す素晴らしいワインを造りだした。 そうして低迷していたドメーヌの名声を取り戻す。

 

収穫は低収量に抑えられ、きれいに摘み取られたブドウたちは選果台で厳格に選果され、 1825日間のキュヴェゾン(醸しとアルコール発酵期間)の後、樽熟成。(新樽比率 特級70% 1級30%)。

 素晴らしい色合いを引き出すため、キュヴェは高温(最高35℃)に日々保たれ、 その結果ワインは深い凝縮感をもち、はっきりとしたストラクチャーを備えるようになる。

 

残念ながら、当主のフィリップ・アンジェルが2005年、50歳で急死。フィリップには後継者がいなかったため、ドメーヌはシャトー・ラトゥールのオーナー、フランソワ・ピノーが買収。右腕のフレデリック・アンジェラがドメーヌ・デュジェニーとして、再興した。